3.面談の実際

次に,「○○高校を受けたい」,「第1志望は□□高校です」という希望に対して,どんな答えが返ってくるのかをシミュレートしてみましょう。

①「大丈夫だ」と言われた場合

 以前述べたとおり,学校側では目いっぱいガードを固めてくるはずです。にもかかわらず,このように言われた場合は,相当自信を持ってもらってかまいません。現状の得点を維持していけば,とりあえず問題はないということです。しかし,油断は禁物。ここで気を抜いては何もなりません。現に,大丈夫だといわれて安心してしまい,冬期講習にも行かず,冬休みは遊び放題。そのため,冬休み明けのテストで点数がガタ落ちしてしまい,志望校の変更を余儀なくされた人もいます。いい返事が返ってきても油断せずに,今の調子を入試まで維持できるように努力を続けることが肝心です。


②「危ない」と言われた場合

 50%くらいの確率でも危ないという言い方をします。ようするに,100%でなければすべて「危ない」ということです。このようなケースでは,どのくらい危ないのかが重要なポイントになります。

「危ない」と言われたら,次のようにつっこんでください。
「具体的に,どの程度危ないのでしょうか?」と。

もう少しがんばれば手が届くのであれば,12月の時点ではまだ結論を出さないで,冬休み明けのテストの結果待ちという状態にしておいたほうがいいでしょう。ダメな場合はどこを受けるのか,第2志望でも納得できるのか,滑り止めとの併願はどうするのかだけを決めておいて,ギリギリまで努力してみてください。今,目標を失うということは,やる気そのものに大きな影響を与え,非常に危険です。背水の陣を敷くつもりで,危機感をバネにがんばってみてください。公立が第1志望なら,入試直前に志願変更期間があるはずです。場合によっては,志願変更のギリギリまで待ってみてもよいのです。


③「ダメだ,下げろ」と言われた場合

 一番がっかりくるケースですが,本当に高望みしてこう言われる場合と,安全を期しての場合と2通りがあります。点数や内申書,学内順位,偏差値等,総合的に見て明らかに高望みだとわかれば,下げたほうがいいでしょう。無理を承知で受けたいのなら,話は別ですが。しかし,後者の場合は,②と同じ状況になります。したがって,両者の違いをはっきりと把握しておく必要があります。
 「ダメだ」と言われたら,次のようにつっこんでください。
 「まるでダメなのですか,それとも,少しは望みがあるのですか?」と。


④ 予想外の答えが返ってきた場合

 ここでいう予想外の答えとは,今までの成績,偏差値,テストの得点から見た自分の判断と,担任の見通しとが大きく異なる場合です。危ないと言われるかなと思っていたのに,意外に明るい答えが返ってきた,または,その逆のケースです。

 どちらの場合も,内申書が影響しています。ただ,内申点については,公立でも,都道府県によって,判定基準はマチマチですし,ましてや私立も考慮に入れると,すべてについて論じることができません。公立を受ける人は,自分の県が内申書重視なのかそうでないのかだけ,ちゃんと確認しておいてください。




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